メルセデス・ベンツは世界中で高級車ブランドとして確固たる地位を築いていますが、国や地域によって評価や受け入れ方に違いがあります。国別の評価と各モデルの受け入れられ方を見てみましょう。
国別の評価とその理由
1.アメリカ

- 評価: メルセデス・ベンツは「高級」「ステータスの象徴」「洗練されたドイツ車」として広く認識されています。特にSUVや大型セダンが人気。
- 理由: アメリカではパワーと快適性が重視されるため、EクラスやSクラスが富裕層に愛され、AMGモデルも人気。小型車はあまり好まれず、AクラスやBクラスの需要は低め。
2.ドイツ(本国)

- 評価: メルセデスは「品質と技術の象徴」として認識されていますが、地元の人々は実用的な車として見る傾向が強い。
- 理由: ドイツ人は「品質と実用性」を重視するため、小型車(Aクラス、Bクラス)も人気があり、CクラスやEクラスは社用車としてよく使われる。AMGモデルもアウトバーンでの高速走行向けに支持される。
3.イギリス

- 評価: 「高級で信頼性の高いブランド」として評価されており、特にビジネス用途や富裕層に好まれる。
- 理由: イギリスではBMWと競争が激しく、CクラスやEクラスのセダンが法人向けリース車として人気。AMGモデルはスポーツ志向のドライバーに好まれる。
4.中国

- 評価: 「富裕層のステータスシンボル」として極めて高評価。
- 理由: メルセデスは成功の証として捉えられ、特にロングホイールベース仕様のEクラスやSクラスが大人気。AクラスやBクラスは若いビジネスマン向け、AMGモデルは超富裕層向け。
5.日本

- 評価: 「エレガントで信頼性の高い高級車」として評価されている。
- 理由: 日本ではCクラス、Eクラスが特に人気。AクラスやBクラスも都市部では支持されるが、Sクラスは「成功者の象徴」として富裕層に限定。AMGモデルは趣味性が高い車として認識されている。日本はコロナ以降、SUVも人気。一台でマルチに使える車のニーズが増えてきた事が影響してると考えられる。
6.中東(UAE, サウジアラビアなど)

- 評価: 「豪華な成功の象徴」「耐久性の高いドイツ車」として評価。
- 理由: 中東では大排気量のEクラス、Sクラス、Gクラス、AMGモデルが圧倒的に人気。特にSクラスは王族や富裕層に愛される。
モデル別の国際的評価
モデル | アメリカ | ドイツ | イギリス | 中国 | 日本 | 中東 |
---|---|---|---|---|---|---|
Aクラス | 需要低め | 実用的な小型車として人気 | 都市部の若年層向け | 若者向けのエントリーモデル | 都市部のコンパクトカー需要あり | ほぼ需要なし |
Bクラス | 需要低め | ファミリー向け | 実用的な選択肢 | 若いファミリー向け | 一部のファミリー層が支持 | ほぼ需要なし |
Cクラス | 会社員や若い成功者に人気 | 実用的なビジネス車 | 法人向けリースで人気 | ビジネスマン向け | 会社員や富裕層のサブカー | 比較的少数派 |
Eクラス | 富裕層の実用車 | タクシーや社用車としても人気 | ビジネス車として定番 | ロングホイールベースモデルが大人気 | 経営者クラスの愛車 | 実用車として人気 |
Sクラス | 最高級セダンの象徴 | エグゼクティブ向け | 一流ビジネスマン向け | ステータスシンボル | 富裕層の成功の証 | 王族・富裕層の定番 |
AMGモデル | スポーツカー愛好家に人気 | 高速道路を走るマニア向け | パフォーマンスカーとして評価 | 超富裕層向けの特別モデル | 一部の愛好家が購入 | パワフルなラグジュアリー車として人気 |
まとめ
メルセデス・ベンツのブランド評価やモデルの人気は国ごとに異なります。
✔ アメリカでは大型・高級車が好まれ、SUVやセダン(E・Sクラス)が中心。
✔ ドイツでは「質実剛健」なブランドとして評価され、実用性重視でCクラス・Eクラスが定番。
✔ イギリスはBMWと競争しながらも、CクラスやEクラスが法人向けに強い。
✔ 中国では「成功の象徴」としてSクラスやロングEクラスが圧倒的人気。
✔ 日本では高級車としての地位を確立し、Cクラス・Eクラスが主流、AMGは趣味性の強い車。近年はマルチに使えるSUVも人気。
✔ 中東は「贅沢+パワー」が求められ、Sクラス、AMG、Gクラスが象徴的存在。
国ごとの文化や経済状況、車に求められる特性によって、メルセデスの評価や売れ筋が大きく変わるのが特徴で、面白いですね。高級路線へと移行していくと言われているメルセデスベンツ。今後が楽しみです。